幼老複合施設とは、子どもを預かる保育施設と高齢者の介護を行う高齢者施設が併設されている施設のことをいいます。高齢者と子どもの双方に大きなメリットがあることから、幼老複合施設の数は少しずつ増えてきています。それでは、幼老複合施設には一体どのような魅力があるのでしょうか。
1つ目は高齢者に笑顔が増え、生きがいを持てることです。元気な子どもたちと触れ合うことで自然と笑顔が多くなり、元気を分けてもらうことができます。さらに子どもの世話をすることで自分の存在価値を実感し、生きがいを持つこともできるのです。活動量が増え脳が活性化されることから、認知症の進行を遅らせる効果も期待できます。
2つ目は子どもの思いやりやマナーが身につくことです。施設の中には上手く身体を動かせなかったり、認知症の高齢者もいます。多くの高齢者と関わることで理解が深まり、高齢者に対する思いやりの気持ちが持てるようになるのです。また、家庭内で学ぶことが少ないマナーや高齢者ならではの知識や知恵を学ぶことができ、子どもの成長に良い影響を与えてくれます。
核家族が進んでいる現代で、子どもと高齢者の交流が格段に減っています。そんな中で大きく年が離れた人達と交流することは、お互いに良い刺激になるのです。人と人が支え合って生きる「地域共生社会」の実現において大事な存在が幼老複合施設なのです。今後も幼老複合施設のニーズは高まっていくでしょう。